ここが好き!スタッフのセレクト事情 連載第4回

「ここが好き!スタッフのセレクト事情」
イノブンの雑貨は、実はスタッフ一人一人がこだわりと熱い思いを持ってセレクトしています。
暮らしを楽しく、こころ豊かに。そんなイノブンの理念を大切にしながら、よりお客様と近い目線で、自分が本当に使いたいものかどうか、大切な誰かに贈りたいものかどうか、日々考えながらセレクトから売り場作りまでを手掛けています。
そんなスタッフと雑貨とのストーリーをできるだけ生の声に近い形でお届けすべく、インタビュー形式で綴る連載です。

こんにちは、イノブン四条本店の三木です。
「ここが好き!スタッフのセレクト事情」連載第4回です。
今回ご紹介するのは、1Fの武市さん。

武市さん、20代。自然豊かで静かなところに旅をするのが好き。
自宅では古道具のある暮らしを楽しんでいます。

三木:今回、四条本店入口の売場を、武市さんが中心となって作ったということで早速お伺いしたいと思います。どんなところにこだわって、セレクトしましたか?

武市:いつも入口はすごくテーマにこだわって売場を作るのですが、今回は「モリスの庭で楽しむアフターヌーンティー」をテーマにしています。準備期間にちょうど奈良県立美術館でウィリアム・モリスの展示をしていたので、モリスの暮らしぶりや、生い立ちを学んできました。モリスのデザインは幼い頃から親しんだ自然がモチーフになっているそうです。なので、商品もお庭をイメージしたグリーンを中心に、世界観を感じてもらえるものをセレクトしました。

三木:秋が始まるちょうど今ぐらいの季節に似合いますね。奈良の美術館、私もちょっと気になっていました。どんな感じでしたか?

武市:モリスの生い立ちから時系列になっていて、幼少期にどんなところで過ごしたとか、モリス商会で作られていたもの、結婚したあとに作ったものなど順番に見ていったのですが、メモを取りながらじっくり見ていたら時間が足りなくなってしまって。最後は駆け足でした(笑)

三木:モリスのアイテムは、定番でも扱っているものがたくさんあるので、知識が役に立ちそうですね。

武市:見て思ったのは、イギリスっぽいっていうか、産業革命の終わりかけぐらいの時代の雰囲気を、モリスのデザインに感じました。大量生産の時代に入っていく中でモリスが作ったものは、手間を掛ける品質の高いものだったこともあって、富裕層しか買えないようなものだったみたいですが、効率化だけじゃない大切さも感じました。

三木:では、武市さんのお気に入りアイテムってありますか?

武市:お手頃なマスキングテープやクリアファイルから、アクセサリーやお洋服まで、幅広くモリスの世界観を楽しんでいただきたくて選びましたが、中でも私のお気に入りはイノブンオリジナルのハンドメイドパネルです。ウォールペーパーをパネルに貼っています。常に目に触れるような、食卓の壁などに飾って秋のアートを楽しんでもらえたらと思います。

右の奥2つがハンドメイドパネルです。

三木:パネルを飾るだけで、お部屋の雰囲気ががらっと変わりそうですね。ちなみに武市さんの好きな柄はどれですか?

武市:私は動物柄が好きなので、人気のいちご泥棒も好きなんですが、ケルムスコットツリーっていう柄もお客様に人気です。

武市:今回モリスのことをたくさん調べて感じたのは、例えば雑貨だったら今は100円でも暮らしが便利になるものがたくさん手に入るけれど、逆に手間をかけて「お手紙を書くこと」を楽しむ人が増えていたりもします。手間や時間をあえてかけることが楽しかったり、豊かな時間だったりもするのかなって。イノブンで提案することと、モリスに通じるところがあるなって感じました。

三木:なるほど~。イノブンのお客様にモリスのデザインが好きな方も多いのは、そういうことかもしれませんね。今日はありがとうございました。


※奈良県立美術館 ウィリアム・モリス「原風景でたどるデザインの軌跡」は

2021年8月29日で終了しています。

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